概要
糸島市は福岡県西部、福岡市に隣接する人口 103,655人(令和6年4月1日/住民基本台帳)の市です。世帯数 46,192世帯、1世帯あたり 2.24人。0〜29歳のこども総数は 27,726人 で、内訳は幼児期(0〜5歳)4,894人、学童期・思春期①(小中世代)9,453人、思春期②・青年期(高校世代〜29歳)13,379人です。年少率(0〜14歳)13.8%、高齢化率 30.4%。
外国人人口は 1,804人(総人口の1.7%)。母子・父子(ひとり親)世帯は700世帯超(平成27年国勢調査)。
出典:糸島市こども計画 令和8年2月改訂版 p.15-21、糸島市 人口・世帯数
重要施策・条例
糸島市は子どもをめぐる施策で以下を制定・策定しています。
- 糸島市こどもの権利条例(令和6年9月制定)— 子どもを権利の主体と位置づけ、市が子どもの意見表明・参加・救済の仕組みを整える根拠条例。出典:糸島市例規集
- 糸島市こども計画(令和7年3月策定/令和8年2月改訂)— 理念「いとしまで子育ち オールいとしまで子育て 親育ち」。子ども・子育て支援事業計画と次世代育成支援行動計画を統合した上位計画。
- 糸島市教育大綱(令和4年3月策定)— 市長と教育委員会が協議する「総合教育会議」で定める教育の根本方針。出典:糸島市教育大綱
- 第4期 糸島市教育振興基本計画(令和6〜8年度の3か年計画)— 教育大綱を実行に移す具体計画。スクールカウンセラー独自配置や学生サポーター配置などを新規事業として明記。計画ページ / 本体PDF
- 糸島市いじめ防止基本方針(2014年9月策定/いじめ防止対策推進法 第12条根拠)— 法律で市町村に策定が義務付けられている方針。
子ども関連予算
糸島市の一般会計総額は令和7年度(2025年度)に 過去最大の514億円 を更新し、令和8年度はさらに 523億円(前年比+1.7%)。教育費の構成比は R2 8.3% → R8 13.6% に拡大、民生費(児童手当・保育・障害者福祉などを含む社会保障経費)は4割超で推移しています。
民生費の中の「子ども関連経費」
民生費の内訳(円グラフ表示の概数、単位:億円)から、子ども・子育てに直接関わる経費を取り出すと以下の通り。R7(令和7年度)から制度改正により児童手当が大きく増えています。
令和7年度(2025年度) 主な新規・拡充事業(子ども・教育関連)
令和7年度は教育費が +13.6億円(+29.7%) と大幅増。市長選挙の年(令和8年度は骨格予算)の前年として、ハード整備とソフト両面の事業が並びます。
| 事業名 | 金額 | 区分 |
|---|---|---|
| 小中学校校舎大規模改造事業 | 14億4,253万円 | 教育総務課 |
| 伊都文化会館照明設備改修事業 | 3億 693万円 | 文化課・新規 |
| 小中学校トイレ改修事業 | 2億8,988万円 | 教育総務課 |
| 学校給食費支援事業(R7時点) | 1億7,200万円 | 学校教育課 |
| 障がい児保育支援事業 | 7,056万円 | 子ども課・新規 |
| 小中学校プール施設整備事業 | 5,784万円 | 教育総務課 |
| 子ども医療費助成拡充事業 | 5,353万円 | 子ども課・地域福祉課・新規 |
| 部活動地域移行推進事業 | 2,776万円 | 学校教育課・新規 |
| 外国語指導助手(ALT)配置拡充事業 | 2,323万円 | 学校教育課 |
| こども・子育て総合相談事業(いとハピ運営) | 1,393万円 | 子育て支援課・新規 |
| 日本語指導通級拡充事業 | 583万円 | 学校教育課・新規 |
| 住んでよし 保育士家賃支援事業 | 504万円 | 子ども課・新規 |
出典:令和7年度糸島市当初予算の概要 p.16
令和8年度(2026年度) 主な事業 — 給食費完全無償化の年
令和8年度当初予算は市長選挙年のため「骨格予算」として編成されていますが、給食費完全無償化に必要な経費は計上済み。教育費は前年比 +11.6億円(+19.5%)と大幅増になっています。
| 事業名 | 金額 |
|---|---|
| 学校給食費無償化事業(小学校) | 4億 227万円 |
| 学校給食費無償化事業(中学校) | 2億2,494万円 |
| 子ども医療費助成拡充事業(高校生世代まで) | 2億4,657万円 |
| 曽根グラウンド再整備事業 | 7,810万円 |
| 小中学校屋内運動場空調設備整備事業 | 3,213万円 |
出典:令和8年度糸島市当初予算の概要 p.16
公式に記載なしの項目(推測しません)
糸島市の当初予算「概要」PDFは款の合計値までで、教育費の項別内訳(学校管理費・教育振興費・施設整備費・給食費・社会教育費 等)の金額や、すばる教室/スクールカウンセラー/放課後児童クラブ運営補助/児童発達支援センター市側事業費 などは概要書の「主な新規・拡充事業」に独立記載されていません。これらの単年度予算額は予算書本体(議会提出の事項別明細書)を参照する必要があります。
ふるさと納税の使い道(寄付者の選択)
糸島市は 令和5年度に過去最高 24億9,453万円(111,980件)のふるさと納税を集め、福岡県内4位/全国81位。寄付者は7つの政策カテゴリから使い道を指定できます。
寄付額の推移(R3〜R5)
| 年度 | 寄付額 | 件数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 令和3年度 | 13億8,920万円 | 62,696件 | 旧8カテゴリ最終年度 |
| 令和4年度 | 20億9,270万円 | 88,456件 | 現行7カテゴリ初年度 |
| 令和5年度 | 24億9,453万円 | 111,980件 | 過去最高(県内4位) |
出典:令和5年度寄付実績、令和4年度実績、令和3年度実績、糸島新聞「過去最高」(2024-09-02)
令和5年度の用途別内訳
糸島市の特徴は 7カテゴリの最上位に「未来社会で輝く子どもを育むまちづくり」を据えていること。さらに「政策7(市長一任)」も実態として学校教育施設整備事業に重点充当されており、子ども・教育分野が寄付総額の約73%(約18.3億円) を占めます(R4も同傾向で73.5%)。
| 順位 | カテゴリ | 金額 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 未来社会で輝く子どもを育むまちづくり | 12億1,033万円 | 48.5% |
| 2 | その他(学校教育施設整備事業に重点充当) | 6億 214万円 | 24.9% |
| 3 | ブランド糸島で活気あふれるまちづくり | 1億7,945万円 | 7.2% |
| 4 | 健康で安心して暮らせるまちづくり | 1億5,480万円 | 6.2% |
| 5 | みんなの命と暮らしを守るまちづくり | 1億2,700万円 | 5.1% |
| 6 | 快適で住みよいまちづくり | 1億 432万円 | 4.2% |
| 7 | 人と人がつながり助け合うまちづくり | 9,849万円 | 3.9% |
子ども・教育分野で実際に充当された事業(例)
- 令和5年度:放課後子ども広場モデル事業/防災教育推進事業/学校施設改修事業(トイレ洋式化、空調設備整備)
- 令和4年度:小中学校プロジェクター整備事業/公園遊具設置事業
- 令和3年度(旧カテゴリ時代):東風4放課後児童クラブ新設/前原南小学校増築対応
出典:糸島市 ふるさと納税 使い道と実績一覧、ふるさと納税とは、選べる使い道
寄付の選択肢として「他自治体にない」もの
旧8カテゴリには 「九州大学連携まちづくり」 があり(伊都キャンパス立地という地域特性)、現行7カテゴリでは「ブランド糸島」「快適で住みよいまちづくり」に統合されています。「市長一任」を独立カテゴリとして残し、その実績として学校教育施設整備が中心となっている運用も特徴的です。
公式に記載なし
- 令和6年度(2024年度)の寄付実績:2026年5月時点で公式実績ページ未掲載(例年9月頃公表)。
- 各事業ごとの個別充当額:公式ページには事業名のみ列挙され、個別金額の記載なし。
- ふるさと応援基金の子ども・教育分野への単年度繰入額:当初予算概要書には基金繰入総額のみ掲載され、分野別内訳の記載なし。
給食費完全無償化(2026年4月開始)
糸島市は 2026年(令和8年)4月から、市立小・中学校の給食費を完全無償化 します。中学校分は国の補助対象外で、市が全額負担する単独施策 です。
- 対象:糸島市立小・中学校に在籍する児童・生徒の保護者(手続き不要)
- 給食費月額(無償化前):小学校 5,750円/中学校 6,830円
- 財源構成:
- 小学校:国の「給食費負担軽減交付金」5,200円 + 市負担 550円
- 中学校:市が全額負担(国補助対象外、市単独施策)
- 当初予算計上額:小学校 4億 227万円 + 中学校 2億2,494万円 = 合計 6億2,721万円
出典:小学校・中学校の給食費無償化を実施します、令和8年度糸島市当初予算の概要 p.16
教育委員会の組織
糸島市教育委員会は教育長 大神 寿(おおがみ ひさし)(令和7年4月1日就任)と委員4名で構成されます。事務局は新館・本館に分かれて配置されています。
| 課 | 主な所掌 | 直通電話 |
|---|---|---|
| 子ども教育部 教育総務課(新館6階) | 教育委員会会議、学校教職員人事、施設整備、ICT環境 | 092-332-2091 |
| 子ども教育部 学校教育課(2階) | 学校教育課程、就学、特別支援教育、給食、人権同和教育 | 092-332-2097 |
| 子ども教育部 子ども課 | 保育、児童手当、放課後児童健全育成事業ほか | 092-332-2074 |
| 子ども教育部 子育て支援課 | こどもの権利、母子保健、ひとり親家庭福祉、こども家庭センター | 092-332-2095 |
| 地域振興部 生涯学習課(4階) | 生涯学習、スポーツ振興、図書館 | 092-332-2092 |
総合教育会議:市長と教育委員会で構成、平成27年(2015年)設置。
出典:糸島市教育委員会について、教育長及び教育委員の名簿、組織一覧
公立学校
小学校 16校
前原小学校/加布里小学校/波多江小学校/長糸小学校/雷山小学校/怡土小学校/前原南小学校/南風小学校/東風小学校/深江小学校/福吉小学校/一貴山小学校/桜野小学校/可也小学校/引津小学校/姫島小学校
中学校 6校+1分校
前原中学校/前原東中学校/前原西中学校/二丈中学校/福吉中学校/志摩中学校(+ 志摩中学校 姫島分校)
出典:糸島市 通学区域・公立学校一覧、小学校一覧、中学校一覧
通級指導教室
通級指導教室は、通常学級に在籍する子どもが週数時間だけ別教室で言語・情緒・LD等の個別指導を受ける制度。糸島市は 令和5年度から前原・二丈・志摩の全地域に設置。臨床心理士・公認心理師を学校に派遣(毎年延べ約500人)。令和元年度から市教育委員会に 特別支援教育専門員 を配置しています。
出典:第4期糸島市教育振興基本計画 p.31
不登校支援・教育相談
糸島市は教育支援センターを中心に、複数の支援策を展開しています。
糸島市教育支援センター
- 所在地:〒819-1119 糸島市前原東1丁目3-7 糸島市立図書館 別館2階
- 代表電話:092-324-6268/FAX 092-323-2413
- 構成:教育相談室・教育支援室「すばる教室」・スクールソーシャルワーカー(SSW)を統合配置
出典:糸島市教育支援センターのご案内、センター総合案内PDF
教育支援室「すばる教室」
学校に行きづらい児童生徒のための市の教育支援室(適応指導教室・不登校特例対応の公的フリースクール)。
- 対象:学校に行きづらい児童生徒(自分のペースで通うことを前提)
- 活動内容:心と体を元気にする/生活リズムを大切にする/いろいろな体験活動/自分のペースでの学習
- 申込方法:①学校の先生に伝える → ②保護者と一緒に見学 → ③体験入室 → 入室。週2日のみ・午前のみ等、相談しながら決定
- 利用料:公式に記載なし(教育委員会へ要照会)
- 開設時間:公式PDFに具体的時間の記載なし
教育相談室
- 直通電話:092-324-4109
- 受付時間:午前9時〜午後4時(土日祝・年末年始除く)
- 対応者:学校教育経験豊かな相談員
- 内容:交友関係、登校渋り・不登校、学校への不適応、問題行動等 教育全般
- 来室相談は事前電話予約制/秘密厳守
出典:教育相談室PDF
スクールソーシャルワーカー(SSW)
スクールカウンセラー(心理職)と並ぶ「学校福祉」の専門職。家庭・学校・福祉制度・医療をつなぎ、子どもが置かれている環境そのものに働きかけます。
- 業務:生活環境調整/福祉制度・医療等の活用/その子に合った学習環境探し/状況に応じた家庭訪問
- 対象:不登校、発達特性、いじめ、暴力、虐待、貧困
- 連絡:学校または糸島市教育支援センター 092-324-6268
- 配置・派遣方式:学校の申請に基づく派遣(第4期計画記載)
出典:SSW案内PDF
糸島市スクールカウンセラー(SC)・学生サポーター — 第4期計画 新規事業
第4期糸島市教育振興基本計画(令和6〜8年度)で 新規事業 として以下が掲げられています。原文:「糸島市独自にスクールカウンセラーを配置し、不登校児童生徒を支援する。また、学生サポーターによる不登校児童生徒への教育支援や学習支援を実施する。」
国・県のSC配置とは別に、市独自に追加配置する形。配置数・配置校・勤務時間の詳細は計画本体には記載なし。
出典:第4期糸島市教育振興基本計画 p.33-34
不登校対応指導員(継続事業)
第4期計画より引用:「学校、SSW及び福祉部局等との連携を図り、不登校や不登校兆候にある児童生徒に対し、家庭訪問や直接的な支援により学校への復帰を目指す」
糸島市子どもの居場所「みなも」
糸島市教育委員会学校教育課からの委託で 九州大学 佐々木玲仁研究室が運営 する公的な居場所。市委託・大学運営という珍しい形態。
- 所在地:糸島市志摩初18 可也コミュニティセンターしまてらす内・建物「かがやき」
- 対象:糸島市内の全小中学生及び保護者
- 開館日:毎週水曜日 9:00〜15:00(祝日・年末年始休/長期休み前後は開館の場合あり)
- 利用料:無料、予約不要
- 個別相談:毎週木・金 9:30〜15:00(完全予約制・無料)
- 運営者:佐々木 玲仁(九州大学准教授/臨床心理士・公認心理師)
第4期計画の数値目標と現状
| 指標 | 令和4年度(現状) | 令和8年度(目標) |
|---|---|---|
| 不登校児童生徒の復帰率 | 小46.6% / 中52.1% | 小・中とも60.0% |
| 「誰も関わることが出来なかった割合」 | 小21.0% / 中16.0% | 小・中とも0.0% |
| Q-U学校満足度「満足群」割合 | 小55.0% / 中59.6% | 小60.0% / 中65.0% |
なお糸島市こども計画(令和8年2月改訂版 p.63)の最新データでは、復帰率 56.7%(令和6年4月時点/目標60%・令和11年度)、「誰も関われなかった割合」 小 0.0%/中 1.3%(令和6年4月時点)と改善が報告されています。
出典:第4期糸島市教育振興基本計画PDF、糸島市こども計画 令和8年2月改訂版
経済的支援
子ども医療費助成
- 対象年齢:高校生世代まで(入院・通院とも)
- 所得制限:なし(令和元年10月1日診療分から廃止)
- 自己負担:0〜2歳 無料/3歳〜高校生世代 通院最大500円/月(1医療機関)、入院は無料/調剤薬局は自己負担なし
- 拡充予算:令和7年度 5,353万円(拡充事業として新規)/令和8年度 2億4,657万円
出典:子ども医療費助成制度、糸島新聞 高校生まで医療費助成 (2025-03-10)
児童手当
中学卒業まで支給だった国の制度が、令和6年10月分から 高校生年代までに拡大。第3子加算も大幅増額されました。
- 対象:高校生年代まで(市内在住、公務員は勤務先支給)
- 支給額:3歳未満 月15,000円(第3子以降30,000円)/3歳〜高校生 月10,000円(第3子以降30,000円)
- 支給時期:偶数月10日に前2か月分
- 市独自の上乗せ:公式に記載なし
出典:児童手当
児童扶養手当・特別児童扶養手当
児童扶養手当:父母の離婚・死亡等で父または母と生計を別にする児童の母(または父)を養育する家庭への手当(国制度)。特別児童扶養手当:精神または身体に中度以上の障害がある児童(20歳未満)を養育する保護者への手当(国制度)。窓口は子育て支援課(092-324-9994)。
就学援助制度
経済的理由で就学が困難な小中学生の保護者に学用品費・校外活動費・修学旅行費等を援助する市の制度。
対象(4区分):
- 生活保護廃止・停止後も経済的困難
- 市民税が非課税または減免適用
- 児童扶養手当受給
- その他特別な事情で生活状態が悪い場合
所得目安(区分4の場合):2人世帯 約181万円/3人 約225万円/4人 約270万円/5人 約304万円
申請:学校教育課窓口または郵送、令和8年4月1日〜4月30日。月途中受付は翌月分から対象。生活保護受給中は申請不要。前年度受給者も毎年申請必要。
糸島市特別支援学校就学補助金
糸島市在住の特別支援学校(小学部・中学部)に就学する児童生徒の保護者向け、市独自の補助金。
補助額(年額・1人あたり):
- 市民税非課税世帯 120,000円
- 均等割のみ課税 105,000円
- 所得割課税世帯 90,000円〜0円(所得割額に応じ段階)
出典:特別支援学校就学補助金
糸島市奨学資金
市独自の奨学金制度。高校・高等教育機関進学者向け。就学援助世帯には6万円の一時給付あり。
出典:糸島市奨学資金のおしらせ
子ども・子育て総合相談 — こども家庭センター「いとハピ」
令和7年(2025年)4月開設の総合相談窓口。それまで母子保健(保健師)と児童福祉(家庭児童相談員等)に分かれていた窓口を 児童福祉法・母子保健法の改正で全市区町村に設置義務化されたこども家庭センター として統合。
- 所在地:糸島市前原西1-1-2 市民交流センター(市役所となり)1階
- フリーダイヤル:0120-1108-25(「いとハピ にっこり」)
- 電話:092-332-2140
- メール:hanaso@city.itoshima.lg.jp
- 受付時間:月〜土曜 8:30〜17:15(祝日・年末年始除く)
- 業務:妊娠・出産・子育て、教育、こどもの権利等に関する各種相談・支援。「こどもの権利相談窓口」を併設
- R7予算:「こども・子育て総合相談事業」1,393万円(新規)
出典:こどもの権利相談窓口(いとハピ)、令和7年度糸島市当初予算の概要 p.16
母子保健・乳幼児支援
糸島市は、妊娠・出産から就学前までの母子保健事業を以下の通り整備しています(出産・子育て応援給付金や産後ケアは国の事業を市が実施するもの)。
- 母子健康手帳の交付:妊娠判明時に交付。子育て応援アプリ「いとハピナビ」で予防接種スケジュール・健診案内を配信
- 妊婦健康診査・妊婦歯科健診・産婦健康診査:所定回数まで市が費用助成
- 新生児聴覚検査:費用助成
- 出産・子育て応援給付金:国の伴走型相談支援+経済的支援パッケージ。妊娠届出時5万円、出生届出時5万円相当を給付
- 産後ケア事業:助産師・看護師等による産後の母子ケア。宿泊型・訪問型あり
- ママ・パパ教室:妊娠中の保護者向け教室
- 離乳食教室:離乳食の進め方を学ぶ教室
- 産前・産後ヘルパー派遣事業:心身の負担軽減のため家事・育児支援者を派遣
- 病児・病後児保育「コアラ」:子どもが病気・病気回復期で保育所等に通えない時に預けられる施設。生後3か月〜小学校6年生対象
- ファミリー・サポート・センター:援助したい人と援助してほしい人をつなぐ相互援助組織。糸島市委託(一般社団法人 糸島市ファミリーサポート)。公式
保育・幼児教育
- 令和6年4月時点 待機児童 0人(令和5年度に解消)
- 保育所等利用定員 2,777人(令和6年4月、目標2,994人=令和11年度)
- 第3子以降の保育料無償化制度あり(市独自)
- 令和7年9月入所選考から事前見学が必須化
- 障がい児保育支援事業 R7新規 7,056万円:医療的ケア児・障害児の保育所等での受け入れ支援
- 保育士家賃支援事業 R7新規 504万円:保育士確保のための家賃補助(市独自)
出典:糸島市こども計画 令和8年2月改訂版 p.56-57、保育所等への入所、令和7年度当初予算の概要 p.16
放課後児童クラブ(学童保育)
小学生を放課後・長期休業中に預かる、市の児童福祉法上の事業(運営は市・社会福祉法人・NPO等)。
- クラブ数 34箇所(令和7〜11年度)
- 受入児童数 1,896人(定員相当)
- 申請:子ども課 放課後児童支援係(092-332-2074)
| 年度 | 実利用者数 |
|---|---|
| 令和2年度 | 1,418人 |
| 令和3年度 | 1,439人 |
| 令和4年度 | 1,468人 |
| 令和5年度 | 1,550人 |
| 令和7年度(量の見込) | 1,597人 |
出典:糸島市こども計画 令和8年2月改訂版 p.84、放課後児童クラブ
児童発達支援・障害児支援
児童発達支援センター(新設)
児童発達支援センターは、障害児が通所して発達支援を受ける中核施設で、地域の障害児通所事業所への助言・連携も担う(児童福祉法 第43条)。糸島市にこの中核施設を新設するものです。
- 運営事業者:社会福祉法人 二丈福祉会(選定済)
- 所在地:糸島市志摩初41番地1(予定)
- 開設予定:令和8年(2026年)2月
障がい児通所支援事業所
児童発達支援(未就学児)/放課後等デイサービス(就学児)等を行う民間事業所。糸島市内の主な事業所例:
- ゆめふうせん
- TEKUNOBI糸島
- チャイルドハートかや
- みなのば波多江
- いとキッズ
- 放課後等デイサービスふたば(社会福祉法人のぞみの里、志摩初26-1)
所管:健康福祉部 地域福祉課(092-332-2073)
相談支援センター(市内4か所)
障害のある子ども・大人がサービス等利用計画を作成する際に相談できる事業所。
- あごら(092-324-8300)
- 志摩学園(092-332-8265)
- 木の実(092-321-1322)
- 木の実二丈センター(092-332-0587)
受付:月〜金 8:30〜17:15。
子ども食堂・地域支援
- いとしまこども食堂「ほっこり」:NPOボランティアセンター コラボ糸島が主体・定期開催する子ども食堂
- 月別開催情報を市サイトで広報
民間のフリースクール・オルタナティブスクール・子どもの居場所
糸島市は「移住者主導のオルタナティブ教育」が活発な自治体として、複数の民間拠点が点在しています。各団体の最新公式情報は下記の通り。
お山の樂校
- 公式:oyamanogakkou.amebaownd.com
- 所在地:福岡県糸島市二丈福井(公式サイト記載は字レベルまで/番地は公式に明記なし)
- 対象:小学1〜6年
- 開所:月〜金 8:30〜15:30
- 入会金 60,000円/月額 40,000円
- 開設:2019年春(外部メディア)
- 連絡先:070-5412-4435
- 特徴:「生きることを楽しむ力と『自分が大好き』と言える心を、子どもと大人がともに育む」
産の森学舎(NPO法人 産の森学舎)
- 公式:sannomori.org
- 所在地:福岡県糸島市二丈福井2254
- 対象:小学生〜中学生
- 開所:月〜金 8:30〜15:30
- 入学金 75,000円/小学部 月25,000円/中学部 月30,000円/見学料 2,000円(一家族)/体験料 2,500円(一人)
- 特徴:「くらし・あそび・学び」をひとつながりで捉える。イエナプランの考え方を取り入れ、有機野菜を使った調理など「食」を教育の柱の一つに
おとなとこどもの學校テトコト(tetocoto)
- 公式:tetocoto.com
- 所在地:〒819-1631 福岡県糸島市二丈福井454-1
- 対象:6〜12歳(小学校相当)
- 入学金 50,000円/授業料 月45,000円/体験 2,000円/日/1週間体験 5,000円
- 開設:2022年5月9日
- 代表:後原 宏行(カラクリワークス株式会社 代表取締役)
- 特徴:「つくる」を主軸とした体験学習。元山荘旅館を改装した校舎。給食は子どもたちが調理。「どんぐり算数」を採用
森のフリースクール 木立(こだち)
- 公式:Facebook ページ
- 所在地:福岡県糸島市王丸569-1
- 対象:小学生・中学生
- 開設:2023年4月
- 代表:森 明子(元公立小学校教員)
- 特徴:古民家を拠点に、不登校の子どもに対し学習支援に加え「思いを伝える練習」「畑仕事」「調理」「工作」「音楽」などの体験授業
山の上のフリースクール Saita(NPO法人)
- 公式:sa-i-ta.com
- 所在地:福岡県糸島市二丈吉井(番地は公式情報源で「808-15」と「808-1」の表記揺れあり、要直接確認)
- 対象:小学生〜高校生
- 開所:月・火・木・金 10:00〜15:00(水曜は「イベントの日」)
- 入学金 50,000円/週1コース 月10,000円/週3コース 月22,000円/週4コース 月28,000円/水曜イベント別途 1,000円
- 特徴:子どもの「行きたい気持ち」を大切にし、体調や気分に合わせて柔軟に参加可。畑(開墾から)、勉強、そろばん、陶芸、木工、塩づくり、ものづくり
糸島市子どもの居場所 みなも
上記「不登校支援」セクション参照。市委託の九州大学運営、利用料無料。
一般社団法人 Life is
- 公式:lifeisitoshima.com
- 所在地:福岡県糸島市有田中央2-1-36(外部記事の記載/公式サイトでは未確認、要直接照会)
- 対象:小中学生中心、高校生も参加可(外部記事)
- 開所:毎週金曜(前原南のいとしま工芸や公民館を借りて開催)
- 料金:都度払い/年会費 3,000〜10,000円(外部記事の記載)
- 特徴:単発型フリースクール。「行きたい時だけ参加できる、優しい居場所」
サンライズスクール
- 公式:sunriseschool.jimdofree.com / sunrise-school.net
- 所在地:福岡県糸島市高田4-2-3(福岡県こどもまんなかポータル記載)
- 対象:小学生〜20歳ぐらい
- 料金:小学生 日2,500円/中学生 日3,000円/高校生は別体系(入金50,000円〜、週1〜週3コースあり)
- 特徴:学習塾とフリースクールを兼ねる形態。八洲学園大学国際高等学校のサポート校
- 連絡先:092-321-2152
BLUESEEDS
- 公式:blueseeds.jp
- 位置付け:子どもの居場所そのものではなく、オルタナティブスクールを支援する団体
- 事業:情報共有・ポータルサイト運営、コーチング・コンサル、コンテンツ配信、子育て相談、スクールツアー、自然体験など
- 代表:富松 祥太(1983年生まれ/福岡県久留米市出身/糸島市在住/2019年から「お山の樂校」運営)
高校進学の選択肢
糸島市は 福岡県第6学区(糸島市・福岡市西区全域・福岡市早良区および城南区・中央区の一部)に属し、市内・市外を含めて多様な選択肢があります。
市内の県立高校
市内の特別支援学校
- 福岡県立糸島特別支援学校(糸島市泊965、2024年4月開校):知的障害教育部門・肢体不自由教育部門(小・中・高等部)。高等部は県全域から通学可(公式)
通学圏の県立高校(第6学区)
福岡県立 修猷館(早良区西新/SSH指定)、筑前(西区)、玄洋(西区)、早良、城南(SSH)、福岡講倫館(早良区/総合学科)など。
福岡市立
- 福岡市立福岡西陵高等学校(西区拾六町):普通科(公式)
私立
- 福岡舞鶴高等学校(西区北原/JR筑肥線九大学研都市駅近):特別進学選抜/特別進学/普通科進学(公式)
- 西南学院高等学校(早良区百道浜/キリスト教主義)(公式)
- 福岡海星女子学院高等学校(南区/カトリック系・女子):通学距離あり(公式)
不登校・別の学びへの配慮
- 令和7年度入試から、福岡県内すべての県立高校で不登校生徒に配慮した入試制度 が導入されました。第3学年の評定を選考資料とせず、学力検査・面接・志願書類で総合選考します。出典:福岡県教委「県立高校における多様な学びの場の充実について」
- 学びの多様化学校(旧:不登校特例校):福岡市立百道松原中学校(早良区)、福岡県立小郡高等学校 みらい創造コース(小郡市・2025年4月開校)。出典:文科省 学びの多様化学校 設置者一覧
- 立花高等学校(東区/全日制・単位制普通科):生徒の約8割が中学校で不登校経験あり。入学・卒業を年2回(4月/10月、3月/9月)。糸島から東区は遠いが県内では代表的な選択肢。公式
通信制高校・サポート校(糸島から通える範囲)
- 公立:福岡県立博多青松高等学校(博多区/県内唯一の県立通信制)
- 私立:N高等学校・S高等学校 福岡薬院/福岡博多/博多駅南の3キャンパス、屋久島おおぞら高校 福岡キャンパス、第一学院高校 博多キャンパス、星槎国際高校 福岡中央学習センター、クラーク記念国際高校 福岡中央キャンパス/CLARK SMART福岡、トライ式高等学院 福岡天神/薬院キャンパス、鹿島学園高校(広域)
高卒認定試験
福岡県の試験会場は福岡女学院(南区曰佐3-42-1)。年2回実施(8月・11月)。出典:文科省 高卒認定試験
図書館・社会教育・自然体験施設
糸島市立図書館(3館)
| 館 | 所在地 | 電話 |
|---|---|---|
| 本館 | 糸島市前原東一丁目3-1 | 092-321-1432 |
| 二丈館 | 糸島市二丈深江1360(交流プラザ二丈館内) | 092-332-2118 |
| 志摩館 | 糸島市志摩初30(交流プラザ志摩館内) | 092-332-2119 |
開館:10:00〜18:00(日曜・祝日17:00まで)/休館:月曜、第4水曜、年末年始
児童サービス(本館):児童フロアーに授乳室・たたみ敷き「ねころびコーナー」・「おはなしのへや」、定例おはなし会(毎週土曜11:00〜)、赤ちゃん/ちいちゃい子のおはなし会、電子書籍サービス。
コミュニティセンター(旧公民館・8館)
地域の生涯学習・住民活動の拠点。子ども向け教室・行事も多く開催されます。
波多江「はたえ館」、東風「はるかぜ」、前原「ぬくもり」、加布里「歌舞里」、怡土「せんだん」、一貴山「いきいき」、深江「こもれび館」、可也「しまてらす」
出典:コミュニティセンター一覧
伊都国歴史博物館(市立)
- 公式:伊都国歴史博物館
- 弥生時代の文化財を展示、国宝「平原遺跡」出土品(青銅鏡40面ほか)所蔵
- 子ども向け:勾玉づくり教室(毎月第4日曜)、親子広場、考古学体験教室、大鏡・勾玉鋳造体験会
- 大規模改修工事のため2025年10月1日〜2026年1月5日まで休館(再開状況は要確認)
糸島市運動公園(令和5年7月開園)
- 公式:itoshimashisportspark.jp
- メインアリーナ・サブアリーナ・武道場兼多目的体育館・トレーニング室・フットサルコート兼テニスコート・運動広場
- 多目的体育館に授乳室・おむつ台あり
自然体験施設
- 芥屋野営場(志摩芥屋2589):海岸近くの市営キャンプ場。バンガロー5棟、テントサイト16区画、夏期限定。問合せ:糸島市ブランド政策課 092-324-2531
- 真名子木の香ランド:二丈岳中腹・標高約400mの宿泊型自然体験施設。バンガロー、研修棟、キャンプ場
- 糸島市木工体験実習館「トンカチ館」(高祖742):親子木工体験 約15種、TEL 092-322-7662
- ファームパーク伊都国:都市と農村の交流拠点施設。春「農力祭」、秋「収穫祭」、各種体験講座
- 桜井海浜ふれあい広場、加布里公園
市の子ども向け野外活動事業
- ドリームトレイサー:糸島市生涯学習課が主催する小4〜6年生対象の野外活動講座。4班・年6回講座でキャンプ・沢登り・カヌー・登山等を体験。会費10,000円以内
- 糸島チャレンジクラブ「どんぐり」:中高生対象の野外活動クラブ。沢登り・調理実習等。会費 年1,500円+実費
子ども関連 NPO法人(市内・主要)
- NPO法人 糸島子ども応援団:子どもの見守り・支援活動を行う糸島市内の特定非営利活動法人。内閣府NPO法人ポータル
- NPO法人 いとしま児童クラブ:放課後児童クラブを運営。同
- NPO法人 いとひとねっと:同
- 糸島市NPO・ボランティアセンター「こらぼ糸島」(前原中央2丁目14-14、TEL 092-324-9181):240団体超が登録する市の中間支援組織。公式
福岡県全体の不登校(参考)
糸島市単独の不登校児童生徒数は公表されていません。福岡県全体の小・中学校不登校児童生徒数は 19,602人(小8,008人/中11,594人、令和6年度)。1,000人当たり47.2人で、全国平均(35.4人)を上回ります。
出典:文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等調査
移住・引っ越し検討者へ
糸島市への教育移住を検討する保護者向けに、把握しておきたいポイント:
- 公立学校での不登校支援:第4期教育振興基本計画で SSW・SC・学生サポーター・教育支援センター(すばる教室)・みなも・不登校対応指導員と多層的に整備。在籍校で「フリースクール出席を認めるか」は学校長判断。
- 2026年4月から給食費完全無償化:市単独施策として中学校分も全額負担(合計6.27億円)。
- 特別支援教育:通級指導が前原・二丈・志摩の全地域に設置。糸島特別支援学校(県立、2024年開校)が市内に。
- 子ども医療費:高校生世代まで・所得制限なし。
- 保育:令和5年度に待機児童解消(令和6年4月時点で0人維持)。
- 学童(放課後児童クラブ):34箇所、利用者は年々増加中(R2 1,418→R5 1,550)。
- 賃貸物件:教育意識の高い移住者の流入で競争率は上昇傾向(公的統計はなし、市場感ベース)。
- 拠点の地理的偏り:民間フリースクールは二丈エリアに集中。車での送迎が前提。
- フリースクール補助金:糸島市・福岡県ともに、家庭への直接的な利用料補助制度は2026年5月時点で公表されていません。
このページについて
本ページは 糸島市公式サイト(city.itoshima.lg.jp)と公的な一次資料のみを根拠 として作成しています。各項目に出典URLを明記し、公式に確認できなかった事項は「公式に未確認」と記述しています。
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